田中角栄のロッキード事件は、アメリカに仕組まれたという説を検証
・アメリカに退陣へと追い込まれた総理大臣
1.国際舞台でも日本の国益になると思い立ったらすぐ行動を起こす田中角栄元総理は、アメリカに事前に相談することなく中国を訪問し、日中共同宣言に署名し、日中国交樹立を断行しました。
→→日中交渉のなかでの尖閣発言
田中角栄元総理は日本のエネルギー危機回避のため、アメリカを無視して石油ショックのさなかに中東産油国との自主外交を展開しました。
→→エネルギー危機の回避策が招いた危機
田中角栄元総理は当時、米国と敵対していた旧ソ連のブレジネフ書記長に接近した。ただそれは日本の国益のための油田開発や北方領土問題の解決が目的だった。
つまるところ、これが米政府の逆鱗(げきりん)に触れた。『(米国発の)ロッキード事件で刺された』という”陰謀説”も、永田町政治史では定説だ。
出典 森田実の言わねばならぬ
2.日本を襲った石油危機というのは、イスラエルと中東諸国が戦争することによって、石油の供給が不安定になったことに始まった。日本は今も当時もアメリカにべったりだった。
そしてアメリカは、何があってもイスラエルに肩入れしてぶれない。だから、石油危機の原因となった中東戦争の時も、アメリカはイスラエルを養護した。
当然、日本はアメリカに従わねばならない。すると、日本への石油の供給は、たたれることになる。
ところが日本の国益を考えたたぐいまれなる田中角栄元総理は、中東諸国に飛んで、アメリカの意向を無視して、日本に石油を送るよう交渉してきたのだ。
このことは、石油の安定供給という、日本の国益を守ることではあるが、結果として反アメリカを表明することになった。
後にこれがために、田中角栄は、アメリカが発祥のロッキード事件で失脚させられることになった、という説がある。
アメリカに潰された政治家たち [ 孫崎享 ]
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つまり、上記2点の事実からも「ロッキード事件」の発端は、国益優先即実行の日本の首相が、アメリカという世界に君臨したい勢力の「虎の尾を踏んでしまった」ところから始まったことは間違いないようですね。
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