田中角栄 ロッキード事件 児玉ルート

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■田中角栄元首相のロッキード事件工作資金 児玉ルート

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・ロッキード事件 消えてしまった資金児玉ルート

イスラエルと中東諸国が戦争することによって、石油の供給が不安定になったことに始まった『オイルショック』による物価上昇や1974年(昭和49)夏の参議院選挙敗北後、強い金脈と人脈を持つ、首相田中角栄の「金権政治」への批判が強まった。

加えて、同年10月発売の『文芸春秋』11月号は特集「田中角栄研究――その金脈と人脈」で、「田中ファミリー」が手がけた土地ころがしの実態を明らかにし、田中角栄首相が資産形成にあたりその地位を利用して不当な利潤をあげていたことを暴露したことで、野党などの批判は一段と強まった結果11月26日田中内閣は退陣発表することとなった。

田中内閣が総辞職に追い込まれてから1年2か月後の1976年2月5日。前日の米議会公聴会を受けて、朝日新聞が朝刊2面に〈ロッキード社 丸紅・児玉氏への資金〉という見出しで小さな記事を掲載した。

この400字にも満たない記事が、政財界を揺るがす事件に発展することになるとは、当時、衆院議員議長秘書を務めた平野貞夫氏(元参院議員)平野氏も予想していなかったということでした。

朝日新聞の見出しに名前の挙がっていた「児玉誉士夫」氏は、右翼の大物で政界のフィクサーとして名が知られていた人物であり、当時幹事長だった中曽根康弘氏の元書生が児玉氏の秘書を務めているなど、自民党中枢との関係が深いことは知られていました。

そのため平野氏は「疑惑が広がれば政権与党を直撃すると感じた」と思う反面、「児玉氏の名前を挙げていたのも朝日一紙だけだった事もあり、特別大きく取り上げられていたわけでもないので、そこまで大騒ぎになるとは思っていなかった」という読みだったようです。

しかし意に反して各紙は連日、大きく疑惑を取り上げるようになり、通常国会は紛糾してしまい。衆院予算委員会では全日空、丸紅の幹部、角栄氏の「刎頸(ふんけい)の友」であり、米議会で工作資金が渡った先として名前の挙がった国際興業グループ創始者・小佐野賢治氏らが証人喚問の場に立つことになりました。

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・ロッキード社2つの疑惑の資金の流れ

前出の平野氏によると「朝日の見出しにあった通り、ロッキードの社からの工作資金の流れには主に2つのルートがあったそうで、

ひとつは児玉氏を通じて防衛庁に次期対潜戒機P3Cを売り込むルート。もうひとつは丸紅を通じて全日空に大型航空機トライスターを売り込むルートだった。

政界への波及という観点からいえば、第1の『児玉ルート』は元防衛庁長官で当時幹事長だった中曽根氏につながり、第2の『丸紅ルート』は小佐野氏を通じて田中元首相につながるものだった。

当時、ロッキード社が流した対日工作資金約30億円のうち約21億円は児玉氏に秘密コンサルタント料として渡ったとされていた。

にもかかわらず“本線”であるはずの児玉ルートは、事件発覚後すぐに、事実上、捜査の対象外になってしまった」(平野氏)というのは、児玉氏が『脳塞の後遺症のために重度の意識障害を起こし、国会の証人喚問に応じることができない』ということだったようです。

結果、東京地検の捜査対象は、本命の児玉ルートは対象から外れ丸紅ルートに集中し、「角栄逮捕」の流れにつながっていくことになっていった。

ただ、児玉氏の証言が取れる状態でないということに関して、平野氏は驚くべき証言を綴っている。

「なぜ児玉氏の証人喚問が不可能だったか。実は証人喚問の直前、児玉氏の証言を不可能にする作為がはたらいていた可能性が高い」つまり人為的に証言ができないようにされていたというのです。
※週刊ポスト2016年8月12日号より引用
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